読書メモ

子どもの貧困から目を逸らすな

child-poverty

の宝である子ども。子どもがいなければ、国の繁栄はあり得ません。じいさんやばぁさんよりも、遥かに重要な存在なのは言うまでもないでしょう。

最近「子どもの貧困」なるものをメディアで目にする機会が多くなりました。

あるぱか
貧困な子どもなんて身の回りにはいねぇぜ?

というのが率直な感想だったのですが、その実態を知りたくなったので、「子どもに貧困を押し付ける国・日本」という本を読んでみました。

素朴な疑問に対し、本当にわかりやすく書かれていたのと、個人的に思うこともありましたので、内容をシェアさせていただきます。

日本って子どもに優しくない国なの?

クソも優しくありません。現金・現物給付ともに、先進国中で非常に低い数値となっています。

社会保障費のうち、子育てに投資されるお金はたったの4%

ジョナサン
じいさんに使われるお金は何%?

70%です。ほんっとクソだなぁ・・・まぁ年金・通院・介護など、多くの支援が必要となるのはわかりますが、この悲惨な現状、みなさんどう思いますか?

ちなみにイギリスは、社会保障費のうち、13%も子育てに当てています。社会保障費だけを見ても、日本がいかに子どもに優しくない国なのかわかっていただけると思います。

※1 現金支給とは児童手当などを指します。 ※2 現物支給とは保育園や義務教育の無償などを指します。

アメリカと比べたら大して貧困じゃないでしょww

アメリカの現状を詳しくは知りませんが、ヨーロッパのように、子どもが物乞いをする風景を日本で目にすることはありません。

物乞いをせずとも、餓死せずに済む日本は裕福だ!と言われれば、その通りかもしれません。しかし、だからといって現状を放っていいわけでは決してない。

日本では貧困ラインというものを設けていて、そのライン以下で生活している人を貧困世帯と呼ぶ。

貧困ラインは世帯所得の中央値の半分(平均値ではありません)とされていて、年間の可処分所得で言うと、200万円以下が貧困世帯となります。

分かりやすく言えば、高卒採用の給料で子どもを養うようなものです。これがいかに過酷か、働いている人ならよくわかるでしょう。

それに、200万円という数字は貧困ラインの上限に過ぎず、全員が200万円の所得を得ているわけではない。中には100万、あるいは100万円以下で生活している人も当然存在します。

本著の中には、こんなエピソードが収録されていました。そのまま引用します。

将来の夢はお菓子屋さん

保育園のおやつの時間、康介(4歳)が大好物なきな粉と砂糖をまぶしたマカロニを食べ終わると、康介は容器をもち、じっと座って待った。ほかの園児たちはゆっくり食べたり、食べ終わって遊ぼうとしたりしている。

保育士がふいに声を出した「お代わりのいる人は並んでください。」康介は真っ先に駆け寄った。

康介の夢は、好きなお菓子がたくさん食べられる「お菓子屋さん」という。チョコレートやポテトチップスが大好きだが、頻繁には食べられない。家では安くて量の多い黒さ等を食べている・・・・

胸が痛む。こんなエピソードも聞いてもなお、子どもの貧困なんて俺には関係ないね。と思えますか。僕は死んでも思えない。

確かに海外の貧困に比べたら、まだまだ日本はマシなのかもしれない。でも、子ども自身の幸せに、アメリカの子どもがどうだとか、ヨーロッパの子どもがどうだとかは関係のない話だ。

「ヨーロッパの子どもは物乞いしてるのか・・・貧乏だけど、ワイは幸せやな!」なんて絶対に思うわけがない。それは大人が勝手に当てた物差しに過ぎない。大人の物差しで子どもたちの幸せを測るな。

そんなことを理由に、子どもの貧困から目を逸らすことが許されるなら、日本のあらゆる問題は放っておかれることになる。

派遣問題だってそうじゃないですか。正社員と比べたら、ひどい労働条件だけど、ジンバブエの人と比べたら、まだまだ幸せだろ?だから我慢しろや。なんてならないでしょうに。

幸せというのは、”身近な環境”での”相対的なもの”だと僕は思っています。世界的に見れば、恵まれているからといって、その人が幸せなわけではない。

友達はゲームを持っているのに、僕の家は貧乏だから買ってもらえない・・・子どもの心を締め付けるのには、これだけで十分なのです。

日本に蔓延する自己責任論

僕もご多分に漏れず、自己責任論者です。

あるぱか
セーフティネット?そんなもんいらねぇよ!

とまでは思いませんが、生活習慣病で苦しんでいる人を見ても、なにも感じません。てめぇが悪いんだろう被害者面すんな。くらいに思っています。

でも、子どもの問題に関しては180度異なる。例えば、シングルマザー。無計画に子どもを生んで、離婚して、生活保護のお世話になってる人。

もうね、自己責任論以外の何者でもない。お前がアホやったんやろとすら思うときもある。でも、でもね、子どもに罪はないですから。

子どもたちは親を選べません、生まれる環境も選べません。彼らに責任なんて微塵もないのです。

子どもの成長には親が必要です。その親に対して、自己責任論をぶつけ、世論にマイナスの感情を持たせることは、結果的に子どもたちを苦しめることになるのです。

繰り返しますが、子に罪はありません。

大人はまだ良いですよ、今の貧困は自分が勉強してこなかったからだ・・・好きなことばかりやってきたからだ・・・と自分を責めることができる。

でも、子どもはなにも悪いことをしていないのに、生まれた瞬間から貧困なのです、周囲の子どもたちと違う生活を送るのです。

子どもたちは、この感情をどこに、誰に、ぶつければ良いのでしょうか?

僕は比較的裕福な家庭に育ったので、彼らの気持ちを心の底からわかってあげることはできません。でも、その苦しみは想像を絶するものだということは、想像に難くない。

自己責任論自体は間違っていない。でも、あなたが声高に叫ぶ自己責任論は、知らず知らずのうちに子どもたちを傷つけている可能性もあるのです。

いかなる理由があれど、子に罪はないのです。

投資としての子育て支援(これからどうするのか?)

国にとって、子どもたちにお金をかけることは、無機質な表現をさせていただくと要するに投資だと思うのです。

そりゃそうですよね、将来世代がいなければ国は潰れるわけですから。

子どもたちの健全で良質な成長を促すのには、色々な方法があると思います。保育施設の充実、児童扶養手当の増額などもそうだけど、僕は特に2点!国に叶えてほしいことがある。

それは、小学校の増と大学の無償化です。

1.小学校を増やす

少子高齢化が進んでいるので、学校の統廃合を進めている。というのが昨今の流れです。確かに効率面を考えると、一つにぎゅっとまとめた方が当然効率的なわけですが、教師と生徒の繋がりが稀薄になるというデメリットがあります。

性格形成にとって、重要な時期である小学校では、教師の果たす役割はとても大きい。(教師に批判が集まることも多いけど、本当に立派な仕事で、僕は頭が上がりません。)

繋がりの希薄化は、いじめの発見率低下にも繋がってしまうと考えられるし、生徒と話をする機会を奪いかねない。

それに、多人数クラスより、少人数クラスの方が学力が高いというデータもあります。

非効率ではありますが、あえて小学校を増やし、クラスを少人数化することは、長い目線で見れば国にとってメリットになると思います。

2.大学の無償化

もちろん、全ての大学を無償化にすべきとは思いません。金儲けに走る大学もあるでしょうから、文部科学省で一定の基準を設け、それを満たした大学のみ無償化にすると良いと思います。

そうすれば、勉強をすることにインセンティブを与えることができるし、クソみたいな私立大学を駆逐することできる。結果的に学力水準の上昇に繋がるのではないかと。

国公立大学だけを無償化にすると、教育格差が出てきてしまうので、基準をクリアした私立大学にも拡充すべき。

最後に。

ここまで、子どもの貧困について書いてきましたが、皆さんはどう感じますか。それでもなお自己責任論を声高に主張しようと思いますか。

子どもへの支援拡充は票に繋がりづらいため、ついつい後回しにされがち。いつもメディアを賑わせるのは、年金問題、医療費問題ばかり。

そうじゃねぇだろ!

一番大事なのは、子育て支援だろうが!

子どもたちの成長なしには、国の発展はないのです。貧困な子どものほうが少数なんだから切り捨てる・・・なんて口が裂けても言うな。

人様の子でも、国の宝だ。僕らの宝だ。

年金問題にしても、現状の賦課方式が維持されるのであれば、老後の飯を食わせてくれるのは今の子どもたちなんです。

今一度、「子どもに貧困を押し付ける国・日本」を読んで、子どもたちのことについて考えてみませんか。(筆者の山野さんは本当に素晴らしい著作をつくりあげてくれました。)

あるぱか

あるぱか

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