コラムメモ

派遣問題のヤバさは賃金格差ではない!

「派遣は安月給」というイメージは既に多くの人の中で共有されていると思います。ちなみにこのイメージはマジに正しくて、正社員と派遣社員の平均年収の差は倍近くあると言われています。

確かにこれ自体、大きな問題でありメディアで派遣問題が取り上げられる時には確実にこの賃金格差に焦点があてられている。

でも、派遣問題で一番厄介なのは賃金格差じゃなくて、「知識・技術格差」にあると僕は思っている。

1.知識・技術格差とはなにか?

企業は毎年多くの人材を採用しているが、企業の多くは雇用した彼らが即座に利益を生み出すことを期待してはいない。1年目は当然赤字、2年目もまぁ赤字、3年目でようやくイーブンか優秀な人間だと黒字。←企業は大体こんなスパンで成長していくことを新入社員に期待しています。

もちろん4年目は更なる向上、10年目においても更なる向上を求める。ゆえに企業は社員になにを与えるかというと「教育」を与えるわけ。

その教育とは研修であったり、先輩からの指導であったり、はたまた別の経験を積ませるための配属部署の変更だったりするわけです。そうやって色々な経験と知識を身につけてもらうことによって企業は利益を生み出している。

つまり、企業は正社員に対し”長期的な目線”で教育を施すことによって利益を生み出す。見方を変えると、そうすることによって日本にいる人材のレベルがどんどん上がっていき、国家を維持することが出来ているとも言える。

一方で派遣社員は真逆で、企業は”短期的な目線”でしか接しようとはしない。短期的な目線でということは経験を多く積めるような重要な部署に配置されることはあり得ず、嫌な言い方をすると「誰でも出来るような仕事」を任されるだけ。

どうせ替えが効くからと教育投資がされることもほとんどない。いわゆるバイトと同じ扱いなわけですよ。バイトを雇ってる居酒屋のオーナーが積極的に教育投資をしないと同じ。だって、そもそもバイトしている子だって、そう長く勤めるつもりはないわけで、そんな人に莫大な金かけて教育しても無駄になるじゃないですか。

派遣社員にも同じことが起こっていて、その結果どうなるかというと正社員との間に「知識・技術格差」が生まれるわけ。

派遣の最大の問題はココにあると思っていて、派遣を推進するような政策を打ち出す日本政府は本当にオタンコナスなんじゃないかと。

派遣が増えれば、絶対に日本の人材のレベルは下がる。だって、派遣が増えるということは企業に寄る人材育成の対象者が減るということなんですから。

今はまだ若い世代が多いからいいかもしれない。でも、将来的に若い世代が減ることはわかっているじゃないですか。若い世代は減ったのに派遣は増えた、なんてことになったらグローバルで活躍できる人材が云々・・・って言えなくなりますよ。

派遣問題を取り上げると、どうしても賃金格差に目がいってしまいますが本当の問題は知識・技術格差にあると思うのです。

2.どうすれば派遣問題は解決するのか?

そもそもなぜ企業が派遣を使いたがるのかということを考えてみると答えは出やすいかと思う。採用を誤った時、正社員よりも派遣の方がリスクが低いというのが大きな要因かなと。

要するに正社員って取っ替え引っ替えとはいかないわけ。とんでもないザル職員が入ってきても、バッサリと首を切ることはできない。もし闇雲にクビになんてしたら訴訟によって、会社そのもののイメージダウンにも繋がりかねませんので。

余談ですがこの世の中には「どうすればザル社員を退職に追い込めるのか?」といった経営者向けのセミナーやコンサルもあるそうです。(社内ニートにして精神的に追い込むのもその方法の一つなんでしょう・・・)

「雇用はリスク、だから派遣を使う」こうゆう構図を解決するためには「もっと簡単に正社員をクビに出来るようにすればいい」と僕は思っています。

詳しくは「気軽にクビにできる社会」それが労働者の自由を生むで解説させていただきましたが現在の雇用法制って雇用主は「クビにしづらい、だから採用に慎重になる。」雇用者は「企業がなかなか人を採用しない、だから仕事をやめられない。」という状態だと思うんですよね。だから、もっと簡単にクビにできる社会になればお互いのためなんじゃないの?と主張したのが上記の記事です。

雇用主はとにかくビクビクしながら人を採用しているわけです。「ザルだったらどうしよう・・・」と。だから多くの正社員を抱えることができなくて念のための保険として社員の一部を派遣で代用しているというわけです。

「なら正社員ももっと簡単にクビに出来るようにすればえぇやんけ!」と。でも、そんなことを言ったら労働者は良いように使われるじゃないか!という批判はゴモットモ。

でも、今は司法が機能しているし、そもそも使える社員を会社が手放すとは思えない。僕のこの考えの根底には適材適所というものがあります。

広告業で優秀な社員が必ずしも教育業で優秀じゃないように、人間には適した仕事とそうじゃない仕事があると思うのです。好きなスポーツだって色々やってみて初めてわかるじゃないですか。学校の教科だってそう。

なのに仕事となると好みを試す機会が途端に無くなってしまう。これって辛くないですか?絶対自分に合ってる仕事とそうじゃない仕事ってあると思うんですよ。

だからクビの敷居を下げると雇用主は「気軽に社員を雇える」雇用者は「仕事の選択の幅を広げられる」というメリットがあるんじゃないかと。その結果派遣の数が減るだろうやったね!というのが僕の主張です。

派遣問題、皆さんはどう思われますか?

あるぱか

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