読書メモ

「学問のすすめ」が素晴らしい件について

gakumon

今さらながら福澤諭吉の「学問のすすめ」を読んだわけですが150年ほど前に書かれた本とは思えない。と素直に驚嘆させられます。

明治時代の風景ってこんなんですからね↓

MAIN STREET OF GION-MACHI. KIOTO

「この本は昨年に出版されました。」と言われても違和感ないレベル。

そんな歴史的名著から、心に残った内容をいくつか抜粋しながら紹介していきます。

1.天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。

人間は生まれながらにして、全員平等ですよ。でもね?大きくなると人々には格差があるでしょ?それはね、勉強する人としない人がいるからだよ。だから、立派な大人になりてぇんならお前らしっかり勉強しろや。

というのが、学問のすすめの要約です。

しかし、がむしゃらに勉強をしても意味がないと福澤諭吉は言います。では、彼の考える学問とはなんなのでしょうか。

Ⅰ.実生活に役立つ学問をしろ

料理を作るのも、運動をするのも学問と言える。だけど、学問にも優劣があって、しょうもない学問に時間を注ぐようなアホなことはするなと。

意味のない学問として福沢諭吉は「古文」を一つの例としてあげている。「古文」に1年を費やすくらいなら、数学に1年を費やした方が実りが多いでしょ。ということです。

時間を費やすべき学問とそうではない学問の見分け方として、実生活にその学問は役立つのかどうかをまず考えなさい。もし役立つと思えるのなら時間をかけて学べば良い。

Ⅱ.机上だけの学問なんてクソだ!実践が伴わないと意味がない!

学問というのは言わばトンカチやのこぎりのような道具に過ぎず、その道具を実際に使わなければ全く意味がないよ。と。

んー僕も耳が痛いですね。特に本好きな人に多い気がするんですけど、やっぱり理論家に終始してしまっている人って結構いる。

実はブログを始めたのも、とにかく本について思ったことや感じたことを書き綴ってみて、なにか実生活へのヒントが生まれるといいなーという思いがありました。

ピアノの弾き方を机上で学んでも、ピアノを弾けるようになるわけではありません。

だから福沢諭吉は

理論と実践は並行してやらねばならぬ。

とおっしゃったわけです。

Ⅲ.異国の学問も積極的に取り入れろ

西洋崇拝をしろ。ということではありませんよ。

彼自身も西洋崇拝なんて、みっともないことはやめろと言っています。

でも、本を読むにしても自国の物だけを漁るのではなく、異国の物も手に取って見聞を広めなければならない。

そうして立派な人物になることが、日本国への奉仕なのだ。ということです。(良い本なのですが、少しナショナリズムな節がある・・・)

Ⅳ.判断力を養うには学問しかねぇ!

判断力とは、信じるべき知識と、そうではない知識を取捨選択する能力を指します。

現代は、インターネットの普及で様々な情報が行き交っていますし、本も大量に出版されています。

それら全てを素直に受け入れるのは、絶対にだめ。特に読書をするときは疑いながら読まなければなので結構疲れます。だから、下記の記事で、古典って良いよね!安心して読めるから!という記事を書きました。

古典読書は「古典中心」がオススメな理由
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福澤諭吉の判断力の凄さを感じたのは「論語」が相手でも、間違っているものは間違っている!孔子あほちゃうか!とか言っちゃうところ。

もちろん論語のすべてを否定しているわけではないですが、内容を攻撃する場面がちょいちょいでてきます。

世界的名著の「論語」であろうとも、そのネームバリューではなく、内容で判断するあたりは流石だなと思います。

2.福沢諭吉はとにかく先見の明があった。

今でこそ常識だけど・・・という事柄は結構あって、福沢大先生はその点、とても先見の明があったんだなと思います。

Ⅰ.グローバル社会を目指さなければならない

鎖国を行った政府をクソミソにこきおろすほど、閉鎖的な社会を嫌っている。

その理由として、やはり多様な人間同士の交流が国の発展に繋がるという考えと、彼お得意の平等論、つまり外国人だから日本に入ってくるなというのはおかしいでしょ。という考えがあったのだと思う。

グローバルなんて考えが出てきたのはごく最近なわけで、明治時代という時代にその重要性を理解していたとは天晴れです。

Ⅱ.女性差別とかくだらねぇ・・・

女だから、夫に尽くせとか、男尊女卑的な考えはクソ。と当時から考えていた。

男と女の違いは、たった1つだけしかない。それは力の強さだけだと。

ちなみに女性差別が根付いたのは、個人的にはアリストテレスのせいだと思っています。彼は、完全に女性を劣った存在と見なしているので。

師であるプラトンは男女平等という考えをもっていたんですけどもね・・・

3.日本国のために学問を修め自立した人間になれ

このあたりは、僕としては総論賛成、各論反対です。

特に、「戦争が起こったら我が身を盾にしてでも立ち向かえ」とか「国家のために生きろ」なんて言っているわけですが、それは少し違うかな・・・と。

少し過激な思想もありますが言いたいことはまぁわかります。

Ⅰ.自立とは自分を養うことではない!

経済的に独立することを自立だと思っているなら、それは大間違いだ。本当の自立とは学問を修め、国の発展の一助となる人間になることだ。というのが福沢大先生の考える自立です。(自分の腹を満たすことが自立なら、アリも自立してるってことだよねー?とまで言い放っている。)

結局は、勉強しなさいよ。という本題に戻ってくるわけですね。

Ⅱ.愚かな民衆が愚かな政府をつくるんだ!

勉強しないやつは、素行が悪くて、平気で法律を破りやがる。

だから、それを取り締まろうと国が愚かな法律が定めるんだ!みんなが学問を修め、思慮分別を身につければ立派な国になるんだよ!さぁ、学問しようず!

まぁ言いたいことはわかる。でも、極論過ぎかな・・・

4.以上が「学問のすすめ」の概略です。

だいぶ端折った部分もありますが、本旨は十分掴めていると思います。

賛成しかねる偏った考えもあるな・・・というのが本音ですが、やっぱり名著なのは間違いない。

教育がなければ日本の発展は絶対にあり得ません。

今となっては常識中の常識ですが、福沢諭吉の生きた時代というのは、士農工商の階級制度もあって、ほとんどの国民に勉学なんて必要ない。黙って年貢を納めてればいいんだよ。って感じでしょうからね・・・

そんな時代背景の中、国民を啓蒙するために、学問の重要性を説いたことは驚嘆せざるを得ない。

ぜひ、読んでみてください。

○補足メモ

「中国侵略に根拠を与えたのは福沢諭吉だ」と言われることがあります。

それが事実なのかは議論がありますが、随所で「論語」を攻撃しているあたり、やっぱり中国が嫌いなのかなぁ・・・と感じる。

先生、

天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。

ですよ。

あるぱか

あるぱか

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