読書メモ

マザーハウス創業者「山口絵里子」の人間的魅力について

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「バングラデシュから世界的な企業を創る」そんな高い志を元につくられたのがアパレルブランド「マザーハウス」です。現在でこそマルチに商品展開をしているブランドでありますが、元々はバングラデシュ名産のジュートという麻を使って、バッグをつくったことが会社の始まり。この会社の代表兼チーフデザイナーが山口絵里子氏です。

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山口氏を一躍有名にしたのが自身の半生を綴った本「裸でも生きる」です。この人の半生から学べることは「すぐ諦めるな、限界ギリギリまで努力をしろ。」ということ。今日はそんな彼女を紹介したいと思います。

1.まずは写真から

自社工場「マトリゴール」は首都ダッカから車で2時間ほどのところ

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バングラデシュはとても果物が美味しいそうです。

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自社工場「マトリゴール」雰囲気があって良いですね。

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デザインは山口氏自らつくることが多いそうです。

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作業風景。自社工場を持つまでは従業員に裏切られまくったそうです。

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こちらも作業風景。「同じ人間とは思えない」裏切りまくるバングラデシュ人に対して本気でそう思ったそう。

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2.こんなやつらのために誰が仕事するか!-ジュートとの出逢い-

元々発展途上国の開発学に興味を持ち、バングラデシュに渡ってきた山口氏。しかし、蔓延る政治汚職、デモ、警察賄賂を見て、「本当にこいつらは同じ人間なのか!?助ける価値あるのかよ!?」と自身の中に迷いが生じることもあったそう。

そんな山口氏がなぜアパレルブランドを創業することになったのか。バングラデシュの生活に疲れ、日本への帰国を決める寸前の物産展で出逢ったのが「ジュート」という天然繊維。

この繊維はバングラデシュが輸出シェアの9割を占めており、その特性として非常に高い二酸化炭素の吸収量、廃棄しても完全に土に帰る環境性、そしてナイロンにも負けない強度を持つ。

ジュートに可能性を感じた山口氏は起業を決意、すぐさま生産の準備に入ったのであった。

3.罵倒されながらも遂に見つけた生産工場!

起業を決意した山口氏は早速、生産を請け負う工場を探し始める。しかし、交渉しても交渉しても「お前みたいな小娘になにができる?(笑)」とバカにされたり、時には騙されることもあったそう。

そんな失意の中出逢ったのがラッセル氏。彼の第一印象を山口氏はこう語る。

工場長も兼任する彼は、見た目三十歳前後、ボロボロのジーパンにシンプルなTシャツ。目がくりくりでパワフルな感じの人だ。

ついに生産工場が見つかった山口氏は販売に向けて本格的に動き始める。

4.自分の思いを伝える難しさ

デザインの書かれたスケッチを持って、サンプル品の製作を依頼する。なのに全く違う物が出来上がってしまう!自分の意図を従業員に一生懸命伝えるが、誰もそれを理解しようとしてくれない。

自分の熱意を伝えることが、こんなにも難しいことなのか・・・と挫折しそうになるときもあったそうです。ただ、山口氏の凄いところは、ここでどうすれば彼らと円滑にコミュニケーションを取れるのか?彼らが気持ちよく仕事をしてくれるのか?と前向きに考えたところ。

その打開策が「3時のおやつ」。おやつといっても、唐揚げなどが多かったそうですが、山口氏自ら、食べ物を買って従業員に配ることで、みるみる作業効率が上がっていったそうです。

また山口氏は、上から指示を出すだけではなく、作業の難しさを肌身をもって感じるために一緒のテーブルで作業することも多かったそうです。

バングラデシュという、日本に馴染みのない国に単身で乗り込んできたことからもわかるとおり、本当に現場主義の人なんだなぁ・・・と感心させられます。

こうして、なんとか日本での販売にこぎつけ、今や純利益1億円を超えるアパレルブランドに成長したのです。

5.私は社会起業家ではない。

発展途上国の材料を使ってバッグをつくっている!となると、多くの人が「発展途上国のためになんて立派な人だ〜」と思うかもしれませんが、本人はそれを否定しています。

創業間もない頃、ネット上でバッグを販売しているときによく届いた購入者の声が「発展途上国の人たちのために買いました!」というものだったそう。山口氏はこれをみて「あぁ・・純粋に商品で勝負できているわけではないんだ・・・」と反省し、アパレルの学校に通い始め、より質の高い製品を追求し始めたとのこと。

バングラデシュへの貢献はあくまで結果としてついてきたものであって、前提にあるのはジュートが持つ素晴らしさです。発展途上国のために買ってもらっているのではなく、単純に製品として美しいから買ってもらえているという自負がある。

「だから私は社会起業家ではなく、起業家だ。」

6.山口絵里子の人間的な魅力

高校時代は工業高校で唯一の女子部員として柔道部に入部。慶応義塾大学在学には単身バングラデシュに渡航。おまけに中学校時代は相当な不良だったそうで・・・なんとも破天荒な人です。

ただ本書を通じて、感じるのは「本当に芯の強い、良い意味で諦めの悪い人」ということです。だって、犯罪が多発するバングラデシュに単身で乗り込んだ上に、そこで騙されまくりながら最後には起業までしちゃうんですから・・・普通の神経ではないよね。

「すぐ諦めるな、限界ギリギリまで努力をしろ。」幾度の苦難をなんとか乗り越えてきた山口氏。本書からはそんなメッセージが聞こえてくるのです。

あるぱか

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